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会長就任のご挨拶
超塑性研究会 会長 佐藤英一
2015年7月1日の総会をもって、佐久間健人前会長のあとを受け、超塑性研究会の会長をお受けいたしました。9月のICSAM 2015開催に向け非常に慌ただしい時期での交代となり、ご挨拶が遅くなってしまいましたが、第158回研究会開催に向け、遅まきながら会員の皆さまへご挨拶させていただきます。 第12回先端材料の超塑性国際会議(ICSAM 2015)は、2015年9月7—11に東京大学・伊藤国際学術研究センターにて開催いたしました。23カ国から総数178名の参加者が集まり、口頭発表65件、ポスター発表53件、全119件の講演が行われました。特記すべきは、欠講はポスター発表の8件のみだったことです。99篇の論文がプロシーディングスとして発行されました。最近のICSAMに比べても非常に多くの参加者、講演の集まった会議を、成功裏に開くことができました。これもひとえに、超塑性研究会会員の皆さまをはじめとする関係各位のご尽力・ご援助の賜物と、心から感謝を申し上げる次第です。 さて、超塑性研究会は、故宮川松男先生を中心として1979年に設立され、一貫として、超塑性という現象について材料工学と機械工学および大学と産業界の橋渡しを行うという活動を、 超塑性に関して、それぞれの立場から研究を進めてきた研究者が、金属および機械工学の両側面から連絡を密にし、各種の超塑性現象に関する基礎的な知識を収集・整理するとともに本現象の利用開発、特に各種の金属加工技術への応用に関する技術情報をまとめたものであり、また将来への予測を行い、新しい展望を開こうとするものである。 という趣旨のもと、初代会長宮川先生および前会長佐久間先生の元で続けてきております。 先ほどのICSAM 2015に見られるように、日本の超塑性研究のアクティビティは高いものがあります。その一例として、ICSAMの国際諮問委員会議長は、この9月まで佐藤が務めてきており、次期議長として伊藤吾朗先生が選出されております。しかしながら、超塑性の産業界への展開は、このところ伸び悩んでいると言わざるをえません。輸送機器(自動車・鉄道車両・宇宙航空等)分野では、特に高速・高精度の高度超塑性成形が要求されており、従来の準静的な塑性変形という超塑性のイメージを離れて、高温で材料の組織と力学応答が相互作用を起こしながら変化しつつある状態を利用して、高速・高精度な塑性変形を実現することが求められております。 超塑性研究会も、これまで続けてきた招待・基調講演を中心とした研究会開催活動から、現在の研究会ネットワークを活用した関連研究の発展を目指した活動を展開していきたいと考えております。具体的には、 1) 若手研究者・学生が参加できるような研究会 2) 会員同士のネットワークを活用した産学の共同研究・開発 3) 上記活動として狭い超塑性の枠を乗り越えた活動 を行って参ります。 このような研究会の新しい活動は、運営委員会幹事の伊藤吾朗先生、高山善匡先生、北薗幸一先生、森田孝治先生、糸井貴臣先生、小林純也先生と、蜜に相談しながら進めて参ります。第158回研究会にて学生招待講演を取り入れること、科学技術振興機構・産学共創基礎基盤研究プログラムで「協調的粒界すべりのすべり群サイズの決定機構(超塑性変形速度向上の指導原理)の解明」という研究が採択されたことなど、動き出しております。 宮川先生、佐久間先生に比べ若輩者ですが、両先生の育ててこられた超塑性研究会を、会員の皆さまがより有効に活用していただける研究会にしていくよう、力を振り絞って取り組んでいきたいと考えております。会員の皆さまのご支援、ご協力をお願い申し上げます。
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